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北欧(86)
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バスにのる筈の目的地なのに、なんとなく乗るのを止めて歩いてみて その道を通る筈でないのに、その小道になんとなく入っていて フッと横をみたら ずっといつかはと探していた 彼女のお店があった。 そういう、 旅にひつような本能の使い方を 久々にした。 *** ヘルシンキの重くて暗い とある冬に 同じ家のとなりの部屋に滞在していた彼女。 *** その家は 入り口は2つ キッチンは1つ 部屋とおふろとトイレは別々 というまどりで 俳優のTeri と 船乗りの男性が共同でくらしている家に 私はTeriが冬にインドに言っている間に カメレオンのお世話をするために暮らしており 彼女は後者が長い船旅で家を空ける間に 日本からやってきていた。 *** フィンランドの予想以上の冬のパワーに 鬱鬱としながら顔も上げられず 泥のように重たくなっている私は 日本から目的を持ってやってきて スケジュール通りに買付けをこなし その日のうちに陶器が決して割れないような高度な技術の梱包を効率的に終える という彼女のテキパキとした雰囲気を 畏敬の念をもって ただただ距離を感じてながめていた。 Kirruptori という北欧の雑貨のお店を 五反田という街でやっているのだと 美しい名刺をくれたその当時から もう10年ちかくも経っているのに いつも心のどこかにあるのに 会いにいくこともなく *** 今日奇跡のようにみつけたウインドウにも いまはいない ということを知らせる こんな お知らせが あり、あのとき暮らしていた ヘルシンキの 夏の街並で おもわず そこにもういないわたしたちを 覗き込んで 見た。 *** もういない人なんていなくて いつも心の中で生きているこの様を いないといえようか。 *** あの頃、わたしは 死んでなにかべつの世界にくらしていたように思う。 だれかのこころの中に住んでいたかもしれないけれど いちど私は死んで、そしてここに戻って来たのだと思う。 みんなさようなら、 と本気で思ってあの国へでかけていったと思う。 Teriの背中は ただ家を案内するだけなのに 全てが削がれ、鬼気迫っており それは俳優としてがけっぷちの演技を 日々自分に課しているからだと思っていたが その当時、がんだった恋人を看取ったばかりだったことを のちに人づてに知った。 *** いたりいなかったり 生きたり死んだり 人はしていることを この合理的で安心で快活な国の日常でも 感じるほど 深い森に分け入った 友達のために訪れた 今日のこの街。 森なんてどこかに終わりがあり光が射すことを ほんとうはみな知っているのに 自ら入っていた森の暗さが 延々続くような錯覚に陥ってしまう危険なものであることも みな知っているから 森なんて存在しないかのように 暮らせるこの街。 *** フィンランドは 森の国 友達は この街には もういない。 わたしも フィンランドの森には
by sakissing_you
| 2017-05-15 02:22
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